1961年ニュージーランド生まれ。「指輪物語」の大ファンのひとりであった彼は、本作品の3部作を同時に監督する最初の人となり、世界中の批評家たちから熱い視線を集めた。幼い頃から8m/mカメラで映画を撮り始め、SF短編コメディー他、様々な作品を手がけていった。
  独特の持ち味と巧みな心理描写を得意とし、1994年にメガホンを取った衝撃的な名作「乙女の祈り」(タイタニックのケイト・ウィンスレット主演)でヴェネチア映画祭銀獅子賞を受賞し、アカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされるなどの実力派でである。
  原作者は、言語学者J.R.R.トールキン(John Ronald Reuel Tolkien-1892〜1973-)。1954年に執筆したのが「指輪物語 旅の仲間たち」。初版以来約半世紀近く愛読されているファンタジーの傑作古典である。
  彼の子供たちに話して聞かせた空想の世界「中つ国(ミドル・アース)」を素材にして書いた児童向けの「ホビットの冒険」を45歳の時に出版。この作品は大きな成功を収めて、トールキンはさらに「ミドル・アース」を舞台にした大人向きの物語に着手し、「指輪物語」3部作を完成させた。
  小さなホビットのフロドに託された「世界を滅ぼす魔力を秘めた指輪」を葬るたったひとつの方法はモルドールの滅びの山に指輪を投げ込むこと。
  物語の主役は指輪を葬る使命を託されたホビット族の青年フロド・バギンズ。彼が使命を果たせるように助ける同族のサム、メリー、ピピン、そして魔法使いのガンダルフ、人間のアラゴルン、ボロミア、エルフ族のレゴラス、ドワーフ族のギムリの9名が「旅の仲間」としてエルフ族の国、裂け谷を出発する。指輪を狙う悪の冥王サウロンの追手から逃れ、フロドが指輪を消滅させるまでの壮大な冒険物語である。。
 映画のロケは監督の出身地でもある大自然に恵まれたニュージーランドで行われた。ロケ地探しは、撮影開始の1年以上も前に始った。ニュージーランドの広大な地形は、J.J.R.トールキンの「中つ国(ミドル・アース)」に登場する摩訶不思議な場所の背景や自然にぴったりだった。物語をさらにリアルにみせる重要な役割、要素を持っている。
  俳優の紹介。主役のフロド・バギンズ(イライジャ・ウッド)、親友のサム(ショーン・アスティン)、ホビットのメリー(ドミニク・モナハン)、ピピン(ビリー・ボイド)、魔法使いのガンダルフ(イアン・マッケラン)、人間のアラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)、エルフのレゴラス(オーランド・ブルーム)、ドワーフのギムリ(ジョン・リス=デーヴィス)、人間のボロミア(ショーン・ビーン)…これが旅の仲間9人である。
  その他の重要な出演者はエルフから、エルロンド卿(ヒューゴ・ヴィービイング)、アルウェン(リヴ・タイラー)、ガラドリエル(ケイト・ブランシェット)、ケレボルン(マートン・ソーカス)、人間から、セデオン王(バーナード・ヒル)、エオウィン(ミランダ・オットー)、エメオル(カール・アーバン)、ファラミア(デヴィット・ウェンハム)、デネソール(ジョン・ノーブル)、魔法使いから、サルマン(クリストファー・リー)、そして映画ではフルCGだったが、ゴラム(スメアゴル)の動きを演じたアンディ・サーキスなどが出演。
















指輪物語とは・・・・・簡潔に・・・・・

…プロローグ…

  古の昔、エルフ族に3つの指輪、ドワーフ族に7つの指輪、人間族に9つの指輪が創られた。その指輪を自由に操る「力の指輪」が滅びの山である「オロドルインの火口」で創られた。その指輪の所持者が「冥王サウロン」である。
  はるか遠い昔、「中つ国(ミドル・アース)」の戦いが始った。サウロンの軍対人間族とエルフ族の連合軍の戦闘だ。イシルドゥアはナルシルの剣で、サウロンの指輪の指を切り落とし、この中つ国の戦いは勝利を収めた。サウロンは実体をなくし、指輪はイシルドゥアの手を離れ、2500年の時が流れ、ゴラムの手に渡り500年間、彼の手の中で時が流れた。そして「旅の仲間」の映画の始まりとなっていく。

…旅の仲間…

  中つ国(ミドル・アース)の隅にあるホビット庄(シャイア)から物語は始まる。ホビットのビルボ・バギンズは111歳の誕生パーティの夜、60年前の冒険でゴラムから奪った指輪を養子のフロド・バギンズに渡した後、彼はホビット庄(シャイア)から姿を消しエルフの国、「裂け谷」で生活する。
  10数年後、ホビット庄(シャイア)を訪れた魔法使いガンダルフがフロドにその指輪が中つ国(ミドル・アース)の全てを滅ぼす「力の指輪」で、モルドールの「大地の支配者・冥王サウロン」が世界を支配するために捜し求めていること、また指輪もそこに帰りたがっていることを伝える。そして、指輪所持者となったフロドの指命はサウロンに「力の指輪」が戻らないようにするため、モルドールの滅びの山である「オロドルインの火口"滅びの亀裂"」にそれを投げ込み破壊させることだと伝える。 そして庭師のサム、フロドの友人であるメリーとピピンの4人は一緒に指命達成のため旅立つこととなる。
  4人はエルフの国、裂け谷のエルロンドの館でガンダルフと再び巡り会った。ガンダルフはフロドにさすらい人ストライダー(アラゴルン)は滅亡した北方王国の王家の子孫(イシルドゥアの血を引くもの)であることを告げる。 エルロンドの館では「力の指輪」の今後についてアラゴルン、ガンダルフ、フロド、メリー、ピピン、ボロミアなどが出席する会議が開かれた。そこで指輪の破壊が決定され、フロドが「自分が葬る」と宣言し、指輪所持者として破壊の旅に出ることとなる。
  フロドの指輪破壊の旅の同行者としてゴンドールの執政デネソールの子ボロミア、闇の森のエルフ王の子レゴラス、ドワーフのギムリ、サム、メリー、ピピン、ガンダルフ、アラゴルンが申し出て、旅を共にすることとなった(この9人こそが旅の仲間)。
  出発した一行は難所を避けたにもかかわらず、モリアの抗内でオークに襲われ一行からガンダルフは古代の悪魔パルログと共に闇の底に落ち、残る8人はエルフ族が支配する黄金の森、ケレボルンと奥方のガラドリエルが治める「ロリアンの森」にたどり着く。 ガラドリエルは映画の冒頭で述べられているエルフの三つの指輪(水の指輪)のうちの一つの所持者だ。フロドはガラドリエルに自分の指輪を差し出すが、ガラドリエルは指輪の力で世界を支配する女王になるという指輪の誘惑に打ち勝ち、フロドに指輪を返す。
  ロリアンの森を出た後、ボロミアは指輪の魔力に目が眩みフロドから奪おうとする。それを危険に思ったフロドはみんなの前から姿を消す。ボロミアは自分自身の激しい自責の念にかられ、冥王サウロンと魔法使いサルマンの派遣したオークの奇襲を受けた時、メリーとピピンを守って死んでしまう。フロドとサムはモルドールへ、メリーとピピンはオークにさらわれ、アラゴルンとレゴラス、ギムリはメリーとピピンを追って行く。そして、9人の旅の仲間は離れ離れになってしまう。

…二つの塔…

  メリーとピピンはオークに捕らえられ連行されてしまう。アラゴルン、レゴラス、ギムリはメリーとピピンを救うべくオークの後を追う。フロドとサム、そして指輪を追ってついて来た案内人ゴラムはモルドールを求めサウロンの支配するイシリエンの地をさまよう。その途中、ゴンドールの執政デネソールの子でボロミアの弟ファラミアに捕らえられてしまう。ファラミアはゴンドールの兵を率い、イシリエンに潜入し戦闘を行っていたのだ。フロドとサムはファラミアから開放されモルドールへと再び向かう。
  アラゴルン、レゴラス、ギムリは、途中、「ローハン」から追放されているエオメルに出会う。エオメルはメリーとピピンをさらったオークを全滅させていた。運よく、メリーとピピンはファンゴルンの森へ逃れ、そこで木の髭エント族のファンゴルンに出会う。ファンゴルンはメリーとピピンとの話から森を破壊しているのはアイゼンガルドのサルマンであることを知り、サルマンのいる要塞へエント族と共に進軍。また、ファンゴルンの森でアラゴルン、レゴラス、ギムリは白いガンダルフに再会し、ローハンのセオデン王のいるエドラスの宮殿を訪ねるが、王の側に仕えるグリマはサルマンの手下であることを知る。そしてガンダルフにより正体があばかれ、サルマンの魔法にかかっていたセデオン王は白のガンダルフによって正気に戻り、グリマは追放された。ローハンは 「ヘルム峡谷」でサルマンのオーク軍と戦い勝利を収める。アラゴルン、レゴラス、ギムリ、ガンダルフがアイゼンガルドに到着するとそこはメリーとピピンとエント族が既に破壊しつくした後であり、メリーとピピンが一行を待っていた。

…王の帰還…

  パランティア(サウロンの目)によってピピンは冥王サウロンに指輪保持者と勘違いされ、ガンダルフとピピンはゴンドールの都、ミナス・ティリスへ出発し、メリーはセオデン王と共にローハンの首都へ赴き戦士の姿をしたエオウィンと出会う。アラゴルン、レゴラス、ギムリは援軍を得るためエルロンド卿が教えた死者の道を辿り亡霊軍を説得に行く。。 ピピンはゴンドールの都ミナス・ティリスにで、執政デネソールに息子のボロミアの死を告げ、ゴンドールへの忠誠を誓うこととなった。
  冥王サウロンはオーク、ウルクハイ、人間族などの大軍を送りだし、いよいよ指輪戦争が始まった。 ミナス・ティリスはサウロンの軍に包囲されペレンノール野での戦闘が始まったのだ。
  ミナス・ティリスの城外、ペレンノール野の戦いでセオデン王はとうとうナズグルによって戦死してしまう。セデオン王を倒した敵の怪鳥(ナズグルの首領)にエオウィンが立ち向かいメリーと共にこれを倒す。そこへアラゴルン、レゴラス、ギムリの率いる亡霊軍がやってきてこの戦いはゴンドール、ローハンが大勝利し、ミナス・ティリスの包囲も解かれた。その後、 ゴンドール、ローハンの連合軍はフロドが指輪を消滅させるのをサウロンの目から引き離すため、モルドールへ向けて進軍するが、黒門の前でサウロンの軍に包囲され最後の決戦が始まります。「フロドに…捧げよう…」(by アラゴルン)
  フロドとサムはモルドールの中に入り込み「オロドルインの火口」にたどり着くが、指輪は後を追ってきたゴラムがフロドから指輪を奪い、幸せそうな顔をして指輪を持ったまま火口へ落ちていった。 そして、指輪所持者フロドの指命が達成され、冥王サウロンは消滅した。その後、アラゴルンはゴンドールの王として君臨するのである。